いまさら聞けない!「IaaS」「PaaS」「SaaS」ってなに?②
徹底解説!3つのクラウドサービス「IaaS」「PaaS」「SaaS」
前回「いまさら聞けない!「IaaS」「PaaS」「SaaS」ってなに?①」では、「◯aaS」が普及した背景について紹介しました。今回はクラウドサービスとして代表的なIaaS、PaaS、SaaSについて紹介をしていきます。
IaaS(Infrastructure as a Service/イァース)
IaaSとはサーバーやストレージなどのハードウェアからWindowsやLinuxなどのOSを代表とする「ITインフラ」を提供するクラウドサービスです。特徴の一つとして、利用者の増減にあわせてITインフラを増減させるという、柔軟な構成変更ができる点があります。利用時間やデータ容量によって金額が決まる従量課金型のサービスが一般的です。
AWS(Amazon Web Service)やMicrosoft Azureなどが代表的なIaaSです。
PaaS(Platform as a Service/パース)
Paasとは、IaaSに加えて開発言語に対応した開発環境やデータベースの構築など、アプリケーション開発に必要な環境になる「ITプラットフォーム」を提供するクラウドサービスです。アプリケーションの開発に利用するITプラットフォームのパターンはいくつかに絞られるため、用途に応じた開発を素早く開始できます。
AWSやMicrosoft AzureもPaaSを提供しており、IBM Bluemixなども代表的なPaaSです。
SaaS(Software as a Service/サース)
SaaSとはメール、表計算、動画配信などの「アプリケーション」を提供するクラウドサービスです。手元の端末にアプリケーションをインストールする必要がないためスムーズに利用でき、データもインターネット上に記憶できるため複数端末から同じデータを見ることができます。
GoogleのGmail、スプレッドシートやYouTube、ニコニコ動画などさまざまなSaaSがあります。
これまで2回にわたり、インターネットを介してサービスを提供する「◯aaS」について紹介しました。「◯aaS」を利用することで、インフラの構築、アプリケーションの開発、クラウドサービスを利用したアプリケーションの利用など、すべてをクラウド上でできるようになります。また、「◯aaS」の登場により、これまでIT業界で必要不可欠であった、物理的なITリソースの作成や保有の必要性が低くなり、企業はこれまでよりも柔軟かつ迅速にITリソースを用意できるようになりました。
「◯aaS」は登場以来、多くのところで活用されており、今もなおその技術を加速的に発展させています。そのため、「◯aaS」は今後もさまざまな分野への応用が期待されています。
いまさら聞けない!「IaaS」「PaaS」「SaaS」ってなに?①
「保有」から「利用」へ!クラウド普及の原因とは
今の時代、IT関連の記事を読んでいると、「〇aaS」というサービスを目にする機会が増えているのではないでしょうか。「〇aaS」とはインターネットを介して提供されるサービスの総称であり、「◯◯・アズ・ア・サービス」と呼称されます。近年よく目にする「クラウドサービス」もこの「〇aaS」の一つです。これから2回にわたって、「◯aaS」が普及してきた背景と代表的なサービスを紹介します。
◯aaSとは?
「◯aaS」とはインターネットを介して提供されるサービスの総称であり、提供するシステムの階層に応じてIaaS(Infrastructure as a Service/イァース)、PaaS(Platform as a Service/パース)、SaaS(Software as a Service/サース)の3つに分かれます。それぞれのサービスの役割については次回の記事で詳しく紹介します。
◯aaSが普及した背景
従来、コンピュータを使用したサービスを利用する場合、サーバーの購入、OSのインストール、アプリケーションの導入などをとおして、物理的なITリソースを作成することが一般的でした。
しかし近年では、一つの大きな物理ITリソースを仮想的に切りだして利用する仮想化技術の発達により、ITリソースを自ら保有するのではなく、仮想化技術を利用する方法が浸透しています。仮想化技術を利用することにより、物理的なITリソースを作成する必要がなくなり、ITリソース作成にかかる時間が大幅に短縮できるようになりました。また、仮想化により物理的なITリソースよりも柔軟にスペックを調整できるようになっています。
そのため、仮想化技術を利用する機会が増えており、仮想化技術と深く関わりがある「◯aaS」が普及するようになりました。
今回は◯aaSが普及した背景について紹介しました。次回は3つのクラウドサービス、IaaS、PaaS、SaaSの役割について紹介します。
あなたのパスワードは大丈夫?安全に情報を守るためのパスワード対策 ②
意外とやってるかも?パスワード設定のミス
前回の「あなたのパスワードは大丈夫?安全に情報を守るためのパスワード対策 ①」では、パスワードの安全性についてを紹介しました。今回は、標的にされやすいパスワードと、パスワード管理方法について紹介します。
標的にされるパスワードはこれだ!
2017年12月19日、インターネット・セキュリティ会社であるTeamsIDが2017年にサイバー攻撃の標的になったパスワードトップ100を公開しました。公開されたパスワードのうち、トップ10は以下のとおりです。
2017年標的にされたパスワードトップ10
1.123456
2.password
3.12345678
4.qwerty
5.12345
6.123456789
7.letmein
8.1234567
9.football
10.iloveyou
これらトップ10の傾向からもわかるとおり、単純な組み合わせのパスワードは攻撃の標的となりやすくなっています。そのため、今回公開されたトップ100にあげられるような、誰もがつかうワードや、連続した数字のパスワードは非常に予測しやすいため、使用を控えることを推奨します。
パスワードのつかい回しも注意!
多くのサービスでアカウントやパスワードを設定する必要がある世の中ですが、複数のサービスでパスワードをつかい回すのも危険が伴います。
それは、ひとつのサービスからアカウントが流出した場合、流出したパスワードを足掛かりにほかのサービスにもアクセスされる可能性があるためです。
そのため、たとえ管理が複雑になったとしても、パスワードは別々に管理する必要があります。
パスワードの定期更新は不要に!!
従来、パスワードを安全に管理するためには、「パスワードを定期的に変更する」ことが一般的でした。しかし、2018年3月1日に総務省の「国民のための情報セキュリティサイト」が更新され、「パスワードの定期的な変更は不要」となったことにより、パスワードの管理方針は一転することになりました。
また、この方針変更は米国国立標準技術研究所から発表されたガイドライン改定が大きく関わっています。改定版のガイドラインには、パスワードの定期変更を求めるとパスワードをパターン化して、変更しても安易に覚えていられるパスワードを設定する傾向にあると指摘されています。
そのため、今後パスワードの変更は流出時にのみ速やかに実施することを推奨します。
これまで記したとおり、安全なパスワードを設定するためには個々人が意識してパスワードを設定していく必要があります。アカウントの情報を守るために、たとえ管理が複雑になったとしても、1つ1つ異なるパスワードを設定することを推奨します。
この機会に、パスワードの設定を見直してみてはいかがでしょうか。
あなたのパスワードは大丈夫?安全に情報を守るためのパスワード対策 ①
安全性の高いパスワードとは
今やパソコンやスマートフォンを利用する場合、パスワードの設定が必須といえる時代になりました。では、安全性の高いパスワードを設定するにはどのような工夫が必要なのでしょうか。今回はパスワードについて紹介していきます。
パスワード設定の日常化とセキュリティ意識
今の時代、パソコンやスマートフォンなどのハード機器だけではなく、Web上の多くのサービスでもアカウントの作成が求められるようになりました。アカウントの作成にはパスワードの設定が不可欠であり、今ではパスワード設定時に大文字、小文字、記号の使用を求める場合がほとんどです。
このように複雑なパスワードを求めるのには、インターネットの普及による今の時代のセキュリティ意識の高まりが表れています。
パスワードはいまの組み合わせで大丈夫?
コンピュータの性能は時代とともに向上しており、あらゆる解析にかかる時間が短くなっています。そのため、パスワードは組み合わせ次第で簡単に解析される可能性があり、セキュリティの安全性を保つためにも、パスワードを設定するときには注意が必要です。
では実際に、パスワードを設定するときに注意する組み合わせとその対策を以下で紹介します。
パスワードを設定する上で注意する組み合わせ
パスワードを設定する上で注意する組み合わせは以下のとおりとなります。
・すべての文字を同じ文字の組み合わせ
・すべての文字が数字の組み合わせ
・連想が容易な文字列(例:password、iloveyou など)
これらの組み合わせはパスワードを解析する以前に、手動でも解除されやすい組み合わせのため注意が必要です。
また近年では、解析手法次第で「小文字/大文字 + 数字の8桁」の組み合わせのパスワードが1日たたずに解析されるという結果がでています。そのため、より一層パスワードの設定には気をつける必要がでてきました。
安全なパスワードを設定するためには
では、安全なパスワードを設定する場合、おすすめは「小文字/大文字 + 数字の10桁」の組み合わせです。この組み合わせにすると8桁の場合と異なり、1つ解析するとしても6年はかかるという結果がでています。現時点でのコンピューターの性能の話ではありますが、8桁のパスワードと比べて安全性は高くなります。
なお、より安全なパスワードを設定したいという方には「小文字/大文字 + 数字+記号の10桁」の組み合わせがあります。記号を加えることにより安全性がさらに高まるため、高い安全性を求める場合は記号を使用してみてはいかがでしょうか。
今回はパスワードの安全性について紹介しました。次回はパスワードを管理するうえで気をつけることについて紹介します。
現実世界を拡張!ARの可能性にせまる!③
ゲームだけじゃない!ARをつかったサービス
前回「現実世界を拡張!ARの可能性にせまる!②」では、ポケモンGOを例えにしたARの新たなマーケティングの可能性について紹介しました。今回はゲーム以外でARを用いたサービスとARの課題について紹介します。
こんなこともできた!?IKEAとARのコラボレーション
ゲームとの相性がいいARですが、ゲーム以外でもARが活躍する場所があります。
たとえば、家具店のIKEAでは「IKEA Place」というアプリを提供しています。
このアプリはARの強みを最大限に活かしており、部屋に実寸大の家具を投影することができます。これにより部屋に家具を配置したときのサイズ感や雰囲気などが見られるようになり、部屋にあう家具を購入前に確認できるようになりました。
ARに立ちはだかる課題!
多くの可能性を秘めているARですが、課題もまだまだあります。
たとえば、実用性や安全性、通信費用や通信環境、利用される位置情報や画像情報のプライバシーの問題、ビジネスのシナリオやコンテンツの難しさなどが課題になります。これらの課題をクリアすることで、ARの事業はさらなる発展が見込まれます。
今回まで3回にわたりARについて紹介してきました。ARは現実世界への新たな価値づけ実現しています。これにより、実店舗がARを用いて今までにないサービスを提供していく時代も近いのではないでしょうか。
現実世界を拡張!ARの可能性にせまる!②
ARによる新たなマーケティングの可能性
前回「現実世界を拡張!ARの可能性にせまる!①」では、ARの概要について紹介しました。今回は、ポケモンGOにみるARとマーケティングの可能性について紹介します。
ポケモンGOにみるARとマーケティングの可能性
ARは現実世界が主体のため、現実世界のさまざまな場所をピックアップできます。
ポケモンGOでたとえると、「鳥取砂丘限定でこんなポケモンが現れる」と宣伝したことによって、その時期の観光客が例年の何倍にも増えたというニュースがありました。
また、あるカフェがポケモンを捕まえるためのアイテムの配布の場所になっているため、利用者が増えたという例もあります。この場所は「ポケストップ」と呼ばれており、ポケモンGOの画面上で表示されています。これにより、ゲームをプレイしているなかでも自然と目に入るため広告手段としても活用できます。
このようにユーザーに楽しんでもらう過程で自然と広告を出すことができるため、マーケティングの観点からみても新たな付加価値を生みだしています。
今回はARによる新たなマーケティングの可能性について紹介しました。次回はARをつかったほかのサービスと、ARの課題を紹介します。
現実世界を拡張!ARの可能性にせまる!①
ポケモンGOに続け!AR技術とは
2016年にポケモンGOが一大ブームになったことは記憶に新しいのではないでしょうか。
ポケモンGOはARという技術がつかわれています。では、ARとはなんなのか。今回はARの概要について紹介します。
ARをつかって新しい表現を!
ARはAugmented Reality(拡張現実)の略で、現実空間に情報を付加、表示させることで、現実世界を拡張する技術のことです。
ポケモンGOでは、ARを用いることにより、目の前にある道路や風景のなかにゲームのキャラクターを登場させることを実現しました。
現れたポケモンはスクリーンショットで撮ることができ、撮った画像をソーシャルメディアにも記録できます。また、ARは現実世界が主体のため、ポケモンが現れる場所もさまざまです。そのため、意外な場所に現れたポケモンをSNSに投稿するといった楽しみが期待できるコンテンツになりました。
このようにARは特定の場所にいる人だけができる体験があります。そして、これはマーケティングにもとても重要です。
今回はARの概要について紹介しました。次回はARによる新たなマーケティングについて紹介していきます。