普及しはじめた自動化!RPA開発の現場は実際どうなのか?
RPA開発の現場事情
以前紹介したRPA導入の現場事情につづき、今回は開発側の現場事情について紹介します。
既に開発を経験されている方には、共感していただける内容もあるかと思います。
これから開発をされる方、まだ開発はしていないが、どんなものなのか興味があるという方には、参考にしていただければと思います。
1.RPA開発側の課題
1.開発着手までの道のりが長い
通常の開発だと、「こんなシステムを開発してほしい」という明確な要望があり、それに向けてユーザーと開発側の双方の意識合わせをしていきます。
そのため、仕様の検討が比較的進みやすい傾向にあります。
一方、RPA開発の場合、明確な要望がなく、「上からRPAでなにかやれと言われているのだけれど、なにができますか」といったも少なくありません。
なかには、仕様検討の前の業務整理だけで数ヶ月かかる現場もあります。
2.開発手段がRPAツールに固執してしまう
業務整理をして、手順をヒアリングしてみると、実はExcelマクロだけで実現可能であったり、場合によってはむしろそのほうが開発も処理も早かったりすることがあります。
RPAという手段が目的になってしまっている依頼も実際にあります。
だからこそ、あくまで目的は業務の自動化、効率化だということを念頭において、マクロで実現可能な業務は、そちらを提案するということも開発側の仕事です。
3.まだまだ共有されているノウハウが少ない
従来の開発だと、実現したい機能や処理のノウハウがすでに一般に広まっているため、課題のほとんどをインターネットや書籍で調べることで解決できます。
しかし、RPAの場合、調べても「検索結果0件」であったり、欲しい情報が全然見つからなかったりということが珍しくありません。
ご自身で色々試してみたり、工夫したりしながら解決することがRPAの面白さのひとつでもあります。
2.開発側の対策
1.従来のプログラミング開発とは別物だと考える
RPAは開発のなかでは新しい分野ですので、従来の開発とは手法が異なります。
長くエンジニアをされている方は、体制や工程などといったさまざまな部分で従来の開発と比較して考えてしまう可能性があります。
しかし、RPAは別物ですので、「どうすればRPAでの開発が効率よく前進するか」を考えることこそが大切になってきます。
2.粘り強く取り組む
業務整理やヒアリング、開発時のノウハウの確立などを行うなかで、解決すべきことや、想定外のことが開発現場ではたくさん起こります。
ですので、それらをひとつひとつ乗り越えていくことを楽しめる力が、RPA開発の現場では必要になってきます。
また、試行錯誤の結果、新たな発見もあります。
ノウハウをチームに展開したり、インターネット上にあるRPA開発者向けのフォーラムに投稿したりして、業界全体の技術力向上に貢献することも効果的です。
今回は開発側の現場事情について紹介しました。
RPAツールについても、別の記事にて紹介したいと思います。