「階層型データベース」の限界と「リレーショナルデータベース」の台頭
大手企業がなぜ、「リレーショナルデータベース」の開発にお金を投資するのか
「あのデータをどこに保存したのか、思い出せない」と、日々の仕事のなかでデータを探す方の声を多く耳にします。
よくつかうファイルならどこに保存したのか覚えているデータも、1週間使っていないとどこに格納したのか忘れてしまったり、格納すること自体を忘れてしまったりする方が多いようです。1ヶ月経つと、なにが書いてあったのかも忘れてしまう傾向もあります。
そんななか、S-Collection株式会社の強みのひとつは、お客さまの情報を大量に蓄積していることですが、その管理にはデータベース技術を活用しています。今回の記事では、そのデータベース技術の種類について紹介します。
馴染み深い「階層型データベース」の課題とは
「階層型データベース」は、昔から使われてきたデータベース技術のため、馴染み深い方も多いのではないでしょうか。
テーマごとに分類しながら、さらにこまかいテーマへ分割していくしくみで、データが階層構造になっていくものです。データに親と子の関係が成立しており、子のデータにアクセスするためには親からアクセスする必要があります。
このシステムを運用していくうえで、課題も見つかっています。それは、データが複数の階層にまたがっていた場合、同じものをつくる必要が出てくるという点です。
会社の組織図の例で説明します。ある社員が部署を横断するプロジェクトチームに入った場合、その社員はプロジェクトチームにいながらも、所属自体は元々いた課となります。そのため、階層型の組織図で示すとその社員は2人いることになり、データが重複します。そして、データを更新する際は、複数のデータに対して更新をする必要があり、抜け漏れが発生しやすくなります。
新しい主流!?「リレーショナルデータベース」の強みとは
そこで注目されたのが、「リレーショナルデータベース」と呼ばれるシステムです。
このデータベースは、データを「表(テーブル)」に分類して扱っており、Microsoft ExcelやGoogleドキュメントのスプレッドシートなどを使い慣れた人が見ると、データを格納する方法が直観的にイメージしやすいという利点があります。
データ同士に親子の関係がないので、データに直接アクセスして自由に編集することが可能です。
このシステムは現在のデータベースの主流になっており、マイクロソフトやオラクル、IBMといった大企業では、それぞれ独自のものを開発しています。共同作業をする場合は、データの扱いを厳密にする必要があります。そのためそこで、複数人で自由に加工できるうえに、閉じた環境内でデータを管理することもできるこのシステムは、データ保護の観点でも非常に効果的です。
S-Collection株式会社はさまざまな事業において、企業さまの情報やお客さま情報を厳密に管理しております。今回紹介したようなデータベース技術の動向にも注視しながら、よりいっそう管理の徹底に努めてまいります。